english | サンゴの白化 定点観測 2001年版 |
1998年 | 白化現象の始まり | 1998年の8月の中旬の事でした。世界中のサンゴがこれまでにない規模で白化しました。 |
1999年 | 死、そして新たなる生命 | 沖縄の真栄田岬では、殆どのサンゴが死に絶えましたが、新しいサンゴの誕生も始まりました。 |
2000年 | 次の世代へ託された希望 | 新しいサンゴは希望の光ですが、それを狙う天敵も多く、厳しい生存競争にさらされています。 |
2001年 | 再び襲った白化現象 | 1998年8月の大規模な白化以来の絶望的な白化が再び沖縄本島を襲いました。 |
2002年 | 大きな希望、大きな絶望 | 2002年は例年になく新しいサンゴが育ちましたが、そのほとんどが1年もたずに死亡しました。 |
2003年 | サンゴ礁の終焉 | 2002年見付かった新しいサンゴは全滅。わずかな生き残りも死へ近づいています。 |
2006年 | 進む侵食 | 死サンゴの骨格が侵食により徐々に小さくなっています。 |
2008年 | 白化から10年 | 死サンゴの骨格の侵食による矮小化が進んでいます。 |
2009年 | ネバーエンディング ストーリー | 2009年は これ迄になく多くの新しいサンゴが誕生しました ! 今度こそ頑張って欲しい ! |
--- | 真栄田岬の水中景観 | 死んだサンゴ「C」の上に誕生し、そして死んだサンゴ「N1」は1999年11月20日より記録されています。 | 下記の白化前の拡大写真をご覧になりたい場合は、 こちらをクリックしてください。(800×600ピクセル150kb) |
|
2001 年 12月24日 |
海藻は冬の悪天候のおかげで減少しています。水温は23度です。 |
上「B」 : ほんのわずかに生き残った部分は引き続き生きています。
|
模式図にすると死後のサンゴたちは、年寄りの歯の隙間が開くように、削れてやせ細っているのがよく判ります。
|
上「G」 :海藻は取れてまたまた復活しています。
「n1n-1」既に跡形もなく消滅していました。残念です |
2001 年 11月28日 |
海の侵食のおかげで、死んだテーブルサンゴたちは少しずつ削れて小さくなっています。真ん中の逆ハート型の死サンゴも削れてしまって逆三角形に近づいています。 |
上「B」 : ほんのわずかに生き残った部分はまだ持ちこたえています。
|
特段の変化は見られません。
|
上「G」 :やや再び海藻が付着していますが、何とか持ちこたえてくれるでしょう。
|
2001 年 10月20日 |
上「B」 : 殆どの部分が回復せず、今回死亡しています。残念です。
|
台風の荒天が続き、死サンゴの枝がかなり折れています。折れた後は白い骨格が剥き出しになっています。上の写真のサンゴ「D」はかなり破壊がすすんでしまいました。下のサンゴ「D」のクローズアップの写真をみてください。 「D」折れた枝の骨格が白く剥き出しになっています。 |
上「G」 :海藻は取れて復活しています。台風の荒天はこのサンゴには幸いしたようです。
|
|
2001 年 9月 |
海藻は台風の荒天のおかげで減少しています。水温は27度に落ちています。 念の為に解説をしますが、上の写真のサンゴ礁のサンゴは総て死んでいるサンゴの残骸です。
|
上「N1」の死後 : 覆っていた海藻は 台風の荒天おかげで減っています。
|
海藻は台風の荒天のおかげで減少しています。 上の写真の定点観測エリアのハードコーラル系は「N16-1」以外は全部死んでしまいました。 新しいサンゴたちは全滅です。本当に悲しいことです。
|
上「G」 :海藻が取れず、苦しそうです。
|
2001 年 8月 |
海藻はかなり増加しています。 |
上「N1」の死後 : 海藻が全体を覆っています。
|
海藻は増加しています。
|
上「G」 :海藻がうっすらと生育しています。
|
真栄田岬で今月観察された白化したサンゴたち。様々な種類に及んでいます。 | ||||
2001 年 7月 |
海水温が30度以上と、異常に高い状態が続き、既に1998年以降に生まれた新しい小さなサンゴたちは今月に入り、全滅です。絶望的です。これは明らかに1999年、2000年の経過とは異なり、1998年と同じ経過をたどっています。
|
上「N1」の死後 : N1が着いていた死サンゴの枝には、ここにきてこげ茶色の海藻が繁殖しはじめています。 「N14」は完全に死亡し、跡形もありませんでした。短い命でした。
|
こげ茶色の海藻が増加傾向にあります。
|
上「N3」の死後 : こげ茶色の海藻が増加傾向です。
|
2001 年 6月 |
海藻は減少しています。 |
上「N1」の死後1年 : N1が着いていた死サンゴの枝は引き続きどんどん侵食の影響でやせ細って小さくなっています。海藻は減少傾向です。
|
海藻は減少しています。
|
上「N3」 : サンゴが死亡すると侵食が急速に進み、N3のポリプの骨格は見る影もなく削れています。一見、変化の無いように見える海底の景観は、成長と侵食の絶えざるせめぎあいのバランスの上に成り立っているようです。丁度人間の皮膚のように。
|
2001 年 5月 |
海藻がごく軽度に減少しています。 |
上「N15-1」 : 新しく見つけたサンゴです。目立つところに居るため、生き残るのは難しいでしょう...。
|
上「N15-2」 : 新しいソフトコーラルです。ソフトコーラルとは柔らかいサンゴの仲間です。白化現象を生き延びた「G」もソフトコーラルの仲間です。 「A」の上に生えています。 ソフトコーラルは白化に強いため、このまま成長してくれるでしょう。 |
上「N3」 : もう完全に朽ち果てています。死サンゴの枝のてっぺんあたりのうっすらと生えていた海藻がなくなって、白くツルツルしていますね。 |
2001 年 4月 |
上「B」 : 丸いサンゴBの大半は死亡しましたが、左の縁のわずかな三日月上の部分はしぶとく生存し、波の浸食を逃れて成長を続けています。頑張れ〜 ! !
|
上 : 全般的に変化は見られません。
|
上「N3」 : 非常に残念です。N1に続き、N3までも、死亡して変わり果てた姿になってしまいました。 サンゴの生存競争はあまりにも厳しいです。 「N5」 の姿ももうありません...。 |
|
2001 年 3月 |
海藻の減少傾向が止まり、二月と変化はありません。 |
こちらも海藻の減少傾向が止まり、二月と変化はありません。
|
||
2001 年 2月 |
冬の荒波のため、軽度に海藻が減少傾向にあります。 |
上「N1」の死亡後 : N1が着いていた死サンゴの枝は引き続きどんどん侵食の影響でやせ細って小さくなっています。海藻は減少傾向です。
|
全体的に軽度に海藻が減少傾向にあります。
|
上「N3」 : 食害から回復し、新たなポリプが成長しています。 カニも元気に生きています。 サンゴは引き続き上のほうへ成長しています。
|
2001 年 1月 |
天候が悪く、見た目に近い写真が撮れませんでしたが、全体的には変わりません。 |
上「N1」の死亡後 : N1が着いていた死サンゴの枝の海藻は、先月に比べ、減少傾向です
|
特に変化は見られません |
上「N3」 : 既に食害にあい始めています。外敵とと戦ってくれるカニは健在です。全体的に少しずつ成長し始めています。
|